サーマルカメラとは?
サーマルカメラはサーモカメラとも呼ばれ、熱を検知するカメラです。
サーマルカメラはもの全体の表面の温度を計測し、温度が高いところは赤く、低いところは青くサーモグラフィー(熱画像)として表示します。
その熱の検知の仕方は体温計や温度計などの直接温度を測るものとは違い、遠赤外線という温度がある人や物全てが発する光の強弱で温度を計測しています。
その温度に画像処理を施して視覚的に温度がわかりやすくなったものがサーモグラフィーです。
サーマルカメラでできること
サーマルカメラは撮影しているものの温度を測ることができ、その変化を確認することが可能です。
サーマルカメラでは遠赤外線を捉えることで撮影するため、真っ暗闇でも逆光でも撮影することができます。
また、遠赤外線の透過性が高い性質上、霧や煙など視界が悪くても対象の撮影が可能になっています。
さらにサーマルカメラは普通のカメラよりもかなり遠くのものを撮影することができます。
サーマルカメラの性能や撮影するものの大きさなどの条件にもよりますが、200m~20kmまで撮影が可能な場合もあります。
サーマルカメラでできないこと
一見かなりメリットが多いように感じるサーマルカメラですが、できないこともあります。
例えば、対象の表面温度を測定しているため、寒暖差が激しいと使用が難しくなります。
寒冷地の屋外から入ってきてすぐでは、表面温度は外気に冷やされて低くなっているため、正常な値を測ることは困難です。
使用する際には、少し時間をおいてからにしましょう。
また、サーマルカメラは体温がある「何か」であることはわかりますが、被写体の識別はできません。
人であることはわかっても、誰であるかを判別することはできないので注意が必要です。
サーマルカメラの用途
身近であれば研究や実験目的での利用が多いサーマルカメラですが、他にはどんな使い方ができるでしょうか。
暗闇でも遠距離でも撮影が可能なため、国境や海上の警備に適しています。
遮るものが少なく、夜であれば明かりとなるものが少ない場面だからこそ役に立ちます。
また、工場や電気施設の機械の監視にも有効です。
機械などが異常な熱を発した際に、素早い対応が可能になります。
最近では感染症対策として発熱している人を判別するために、サーマルカメラで入室前の体温チェックなどをしているところも多いです。
上記以外にもガス漏れの検知や救助の場面でも、サーマルカメラは活用されています。
サーマルカメラの費用
サーマルカメラは、10万~500万を超えるものと幅広い値段のものがあります。
値段よりも目的に応じた性能のサーマルカメラを選ぶといいでしょう。
人の体温のような、誤差が1℃単位で出ると結果が全く違うような温度を測る場合には、サーマルカメラも誤差が少ないものを使用する必要があります。
逆に、温度の正確さはともかく遠距離まで監視したい場合には監視性能が高いものを選びましょう。
まとめ
サーマルカメラとは撮影対象の遠赤外線を捉えて、サーモグラフィーとして温度を色で映像に表すものです。
サーマルカメラは温度を検知することで視界が悪い場合や遠距離の場合でも対象を撮影することができますが、対象を特定することはできません。
その性質から障害物が少ないところや機械の熱暴走などを監視することなどに使われています。
費用はかなり幅広いですが、値段ではなく必要な性能を見極めて導入しましょう。
以上が、サーマルカメラについてでした。
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