忘れがちなエアコンのコンセントの確認事項。電圧や費用について

エアコン コンセント

エアコンのコンセントについて、事故や失敗を防ぐためには必ず確認しないといけないことが3つあります。

①エアコン専用のコンセントがあるか
②コンセントの電圧とエアコンの電圧があっているか
③コンセントの形とエアコンの電源プラグの形があっているか

これの確認を怠ると、持っているエアコンの本体とコンセントの形や電圧が合わず、取り付けができなかったり、追加工事が必要だったり、最悪使用中に火災などに繋がる恐れもあります。

それでは何故、エアコンには専用のコンセントが必要なのでしょうか。

エアコンに専用コンセントが必要な理由は?

コンセントは基本的に1か所に2つ差すところがありますよね。

エアコンは、専用のコンセント1か所で1つしか使えません。

その理由は、エアコンの消費電力の大きさです。

通常のコンセントでは電力が足りず、場合によってはブレーカーが落ちたり、最悪火災事故に繋がったりします。

通常のコンセントでは電力が足りないのは、1つの回路で複数の電化製品を使えるように作られているためで、エアコン専用のコンセントはブレーカーから直接丸々1つの回路をエアコンだけで使うようになっています。

エアコン専用コンセントの見分け方はある?

エアコン専用コンセントの特徴は、2つです。

壁の上の方に1つだけ設置しているか
コンセントの穴の形状が普通と違うか(縦線2本のものではなく、記号みたいだったり顔文字みたいだったりするものかどうか)

エアコンを設置できそうな場所の近くにコンセントがあり、なおかつコンセントの穴がよく見るタイプでない場合はエアコン専用コンセントの可能性は高いです。

見た目以外で確認する方法として、分電盤を見るとわかる場合もあります。
分電盤とは停電するとブレーカーを上げるために触るところです。

分電盤のブレーカーの1つに、「エアコン」とラベルが貼ってあれば可能性は高くなります。
ラベルは、そのブレーカーが何と繋がっているか示すためのものだからです。

可能なら、エアコン専用回路であることを確実にするためにブレーカーを落として確認するといいでしょう。

エアコン用のブレーカーだけを落とし、それ以外を入れたうえで、部屋の中を見て回ります。
エアコン以外のコンセントで停電している場所がなければ、専用回路といえます。

もし、通電していないコンセントが見つかった場合、専用回路がないということになるため、工事が必要になります。

コンセントとエアコンの電圧について

家庭向けの電化製品の大半は、100Vの電圧で動かせます。エアコンも基本的には100Vの電圧で動かせますが、対応畳数が広い場合はこの限りではなく、200Vの電圧が必要なものもあります。

エアコン専用のコンセントだったとしても、電圧が一致していなければ電圧変更の工事が必要となります。

コンセントが対応している電圧を見分ける方法は?

エアコンのコンセントの差し込み口の形は、電圧(V)と電流(A)によって違いがあります。

エアコンのコンセントは、エアコンを使用するのに適切な部屋の大きさごとに4種類に分かれています。

6~8畳用エアコン:パラレル型、単相100V15A
10~12畳用エアコン:アイエル型、単相100V20A
14畳以上用エアコン:ダンデム型、単相200V15A
16畳以上用エアコン:エルバー型、単相200V20A

部屋が大きくなるほど必要な電圧も電流も増えます。

それぞれ必要な電圧と電流の違いによってコンセントの形が違う理由は、対応していないコンセントと電化製品を使ってしまう事故を防ぐためです。

もし、エアコンを移設したい・新設したいと考えている場合は、コンセントの差し込み口の形を確認した上で実行するようにしましょう。

コンセントに関する工事内容と費用

専用コンセントがない場合も、電圧が違ってコンセントとプラグが合わない場合も増設や変更の工事が必要です。

賃貸物件に住んでいる、これから住む予定の人で、エアコンを設置したい、専用コンセントがないという場合は、管理人さんや管理会社に事前に確認・許可を取ってから行いましょう。

許可なく工事をしてしまうと、退去時に原状回復工事で多額の費用を支払うことになる可能性があるので気をつけましょう。

また、電気工事は大変危険ですので電気工事士の資格を持った人しかやってはいけません。
必ず業者に依頼して工事を行ってください。

エアコン専用回路の増設工事は、分電盤から屋根裏や部屋の中の壁伝いにコードを繋げ、コンセントを設置します。
その費用は、15,000円弱~ほどになります。

コンセントの形を交換する場合、費用は3,000円ほどです。

電圧変更の工事は2,000円~6,000円ほどになります。

依頼する業者や、どんな工事をするかで費用が変わりますので、必要に応じて見積もりを取って比較・検討をおすすめします。

長さが足りないから、延長コードを使ってもいい?

電源コードの長さが足りなくても延長コードは使わないでください。
エアコンの使用上の注意書きにも「延長コードは絶対に使用しないでください」とあります。

エアコンは専用コンセントが必要なほど消費電力が大きい家電です。

延長コードでは電流に耐え切れずに発火する危険性があるので、どうしてもエアコンの設置場所とコンセントが離れてしまう場合には工事をするようにしてください。

まとめ

エアコンは消費電力が大きいため、ブレーカーから直接専用の回路を引いたコンセントを使わなければなりません。

エアコンの専用回路や、コンセントが対応している電圧・電流を確認する方法があるので、エアコンの新設・移設前には必ず確認しましょう。

コンセントがエアコンに対応していない場合は業者に依頼して工事を行ってからエアコンの設置をしてください。

エアコンを設置したい場所と専用コンセントが離れていたら、延長コードは絶対に使わず、工事をしてください。

これくらいいいだろうと思って誤った使い方をすると、思わぬ事故につながる可能性があります。
正しい使い方をして、安心快適に過ごしましょう。

以上が、エアコン専用のコンセントにかかわるお話でした。

引っ越しするからエアコンを移設しようとしている、新しく設置しようと思っているという方はよろしければこちらの記事も参考にご覧ください。

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