エアコンの隠蔽配管工事とは?メリットとデメリット

エアコンの配管

近年、暑い季節になると熱中症の注意を促すニュースをよく目にします。
その時に必ずといっていいほど耳にするのは「エアコン」についてです。

最近では多くの人の家に既にエアコンがあるのではないでしょうか。

しかし、エアコンの配管のせいでせっかくの家の外観が損なわれてしまったり、設置したいと思っても、外に面していない部屋など希望する場所に設置できないからとあきらめたりする人もいるのではないでしょうか。

それを解消することができるのが「隠蔽(いんぺい)配管」という方法です。
この記事では隠蔽配管について説明していきたいと思います。

隠蔽配管とは

隠蔽配管とは、エアコンの配管を壁の中や天井裏などに隠して、外からは配管が見えないようにする配管方法です。
この方法では壁の中や天井裏で配管を折り曲げて設置し、配管が見える部分を最小限に抑えます。

隠蔽配管を設置するには2つの方法があり、配管を通すスペースを先に作り、後からエアコンの取り付け工事を行うパターンと家を建てる段階であらかじめ壁の中などにエアコンの配管を通しておくパターンがあります。

隠蔽配管に対して、「露出配管」というものがあり、こちらが家庭用エアコンの配管をするときに一般的に使われている方法です。

露出配管では、エアコンの室外機からエアコンの設置位置の高さに空いた壁の穴まで真っ直ぐ配管を繋げるため、外から見ると壁に沿って配管がついている状態になります。

ご自宅の配管方法がわからないという方は室外機を見て、配管がエアコンの穴の位置まで伸びているのが外から見えるのであれば「露出配管」。
室外機付近から壁の中に入ってほとんど見えていないのであれば「隠蔽配管」の可能性が高いです。

エアコンの隠蔽配管のメリット

隠蔽配管の良い点として、エアコンをつけられないと思っていた部屋にもエアコンとつけられることや、配管が外から見えないので家の外観がきれいに見えることがあげられます。

通常のエアコンの取り付け方法ではつけられない部屋の例としては、「室外機の距離が離れている」「ベランダなど外に面していない部屋」「高層階にある部屋」などがあります。

隠蔽配管のデメリット

メリットがある一方で、デメリットもあります。
隠蔽配管でのエアコンの取り付けは、露出配管での取り付け方法よりリスクが高い方法です。

どんなリスクがあるかといいますと
・対応できるエアコンに制限ができる(加湿機能など高機能なものは難しい)
・直線的に配管を伸ばすよりも配管が長くなり、空調の効率が悪くなる
・エアコンの新規入れ替えや修理の際に、露出配管に比べて時間と費用がかかる

このように、隠蔽配管の方法は露出配管に比べて非常に扱いが難しいといえます。

また、隠蔽配管でのエアコンの設置工事は壁の中などに配管を埋めるため、ご自身でのエアコンの取り付け工事は難しく、家屋工事レベルの技術が必要になるため工事業者への依頼が必要になってきます。

さらに、隠蔽配管工事となると事前の下見が必要で、当日工事は難しいため、すぐにでもエアコンが使いたい!という人はこの方法はとれません。
下見をした結果、隠蔽配管の工事ができないという場合もあります。

エアコンの種類の汎用性が低く、家へのダメージも大きいため、家屋のことを考えると隠蔽配管はやむを得ない場合にのみした方がいいでしょう。

隠蔽配管でのエアコン設置工事の費用相場

隠蔽配管工事は高額です。

先行配管1か所につき、6,000円程度。エアコン工事の際に配管を1か所通すごとに10,000円程度必要になります。(業者にもよりますが)

通常のエアコンの設置工事が20,000円前後とすると、かなり高額であることがわかるかと思います。

既に隠蔽配管が設置されており、エアコンを新しいものに入れ替える場合、隠蔽配管の再利用は可能です。
しかし、そのまま使用するとエアコンが故障する恐れがあるため、配管を再利用のためには洗浄する必要があります。

その際の配管洗浄の費用の目安としては、配管1か所あたり20,000円から50,000円ほどになります。

これはあくまで配管が使用できる場合で、配管が破損していたり配管の太さが異なったりする場合には配管の交換が必要です。

配管の交換には、1mあたり3,000円~なので、場合によっては配管を洗浄して再利用するよりも子関してしまった方が安く済む可能性があります。

まとめ

隠蔽配管とは、エアコンの配管を壁の中や天井裏などに隠して、外からは配管が見えないようにする配管方法です。

通常の設置方法ではエアコンが設置できない場合でもエアコンが設置できたり、家の外観を美しく見せることができる一方で、設置できるエアコンの種類が制限されたりメンテナンスの手間や費用が掛かったりとデメリットが大きい方法です。

 

以上が、エアコンの隠蔽配管のメリットとデメリットでした。

エアコンを新しく設置する方は、コンセントも大事な要素の1つですので、よろしければこちらの記事もご覧ください。

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